梅干しを干しています

いろいろエッセイ
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 梅干しを干す。いいなぁ。とても味わいがある。この光景、どこか懐かしい。
 てなわけで、梅干しを干している星さんなのである。星なだけに梅星ってか。いやいや、漢字変換違うから。間違えてるから。星の梅干し。星は星でも干すやつね。
 星さんちでは今、梅干し作りの真っ最中で、仕上げの段階に突入したのである。
 梅干しの作り方をご存知ないというあなたに簡単に作り方をお教えしよう。えーと、どんな風にしたんだっけ? 曖昧な記憶をたぐり寄せながらって、説明するのが面倒くさい。サービス精神に欠ける面倒くさがり屋の星である。
 と・も・か・く、梅の実を一ヶ月半くらい漬けて、干して、しばらく置いて完成のうちの、干すという段階なのである。梅干しはもう干せばだいたい出来上がりといったところなのである。
 梅を干すと書いて「梅干し」なわけだけれど、「どれくらい干すんですか?」と思われたことだろう。
 そうですね。3日間くらいですね。3日間干します。
 意外と干す期間って短いのね。意外でしょ? 自分で梅干し作ってみてはじめて分かりました。短いのだ。3日干せばほぼ完成。それで干す作業は終わりなのである。
 話を戻して、梅干しを干してる風景って本当にいい。何よりも梅干しを干そうという心のゆとりというか余裕が感じられるのがとてもいい。梅干しって心に余裕がないと干せませんよ。だから、リア充な星さんなのであると自分でも思う。
 お日様の光がさんさんと降り注いでいて、ポカポカしている。そして、その下で気持ちよさそうに干されている梅干したち。いいなぁ。本当にいいなぁ。何回、いいなぁって言っても足りないくらい、いいなぁ。
 梅干しの歴史は存じませんが、日本のこころではないかと思う。日本の古き良き時代を彷彿とさせる梅干しが干してある日本の風景。こころが和む。安らぐ。ほんわかする。安心する。落ち着く。
 言うまでもなく、ご想像の通り、梅干し作るのって結構手間暇かかって面倒くさい。梅を3日干すのも、1日ごとにまたかめの中の梅液に戻して、また干すために取り出して広げて、そして、干して、と手間暇かかること申し分ない。
 でも、この行程に味がある。作る過程に味わいがあるのだ。
 今は現代で便利な時代だから、梅干しなんてスーパーへ行って千円でも出せば山のように買えることだろう。しかし、わたしはこの自家製梅干しにお金では買えない何か尊い価値のようなものを見出しているのである。現代人が失ってしまった大切なものを思い出させてくれているようにさえ思うのである。
 たかが梅干し。けれど、されど梅干し。
 で、何でわたしが梅干しを作ろうかと思ったのかと言えば、教会にある人が全部で10袋くらい持ってきただろうか。一人1袋ずつってな具合でほしい人にくれたのである。それでもらった梅の実をどうやって使おうかなぁと思っていろいろ考えたのだが、梅酒はお酒を1滴も飲まないわたしには作っても飲めないしとなった時、「そうだ。梅干しを作ろう」と決意したのである。だから、こうして梅干しを作ることができているのは教会の梅を持ってきてくれた人のおかげなのである。
 もしかしなくても、神様経由で梅をもらったようなものである。神様、ありがとう。わたしが梅干しを作るように導いてくださいまして本当にありがとうございました。

 あなたもよかったら梅干し作ってみませんか? 本当、いいですよ。

 <追伸>
 梅干しの作り方には3日干すように、とあったものの、2日干していい感じになったので試しに食べてみることにした。
 食べた。
 わたしの第一声「しょっぱっ!」。
 うー、しょっぱい。塩分少な目にしておいたはずなんだけどなぁ。とか思ったのだが、母にも食べてもらったら「美味しくできてるよ、この梅干し。」とのことだったので、こういったものであるようだ。
 それから、祖母にも食べてもらった。祖母は「美味しい。美味しい。」と何度も言って、梅干しの種を結構長い時間「美味しい」と言いながら口に含んでいた。相当美味しかったようで祖母はご満悦であった。それから、「梅干しがしょっぱすぎなくてちょうどいい」とも言っていた。
 たしかに二人の意見をもとにして考えてみるなら、これは薄味の梅干しではなくて、そう。田舎のおばあちゃんが作ったような梅干しなのである。梅干し自体で食べるよりも、おにぎりにしたら何個でもいけそうな、そんな感じの梅干しなのである。だから、上品な梅干しと言うよりは、しっかり味がついていて、しっかり酸っぱい。そんな梅干しなのだ。そういう観点からこの梅干しを再評価するのであれば、これはこれでわたしにとっては少々しょっぱいけれど、美味しいのかもしれない。
 星さん、30代にして田舎のおばあちゃんの味が出せてるわけでして。案外、そういう意味ではうまくできたのかもしれない。なおのこと、まだ梅干し作りは初回なのだから、初回にしてはおいしくできたんじゃないか。万々歳なのではないか。やりましたよ、星さん。やったー。
 そういうわけで梅干しを干すのは2日目にして終了で、梅干しは完成したのであった。
 これから梅干しライフが始まるわけで、とても楽しみだ。食べ過ぎは塩分過剰で体に良くないけれど、ぼちぼちほどほどに食べていきたい。
 いやぁ~星さん、梅干し初挑戦にして見事完成させました。やりましたよ、星さん。よくやりましたよ、星さん。毎度毎度のことながら自分で自分をほめてあげたい。
 梅干しはスーパーで買うものであって今までは自分で作るものではなかった。それをちょっと頑張ってトライしてみて、それで何とか目標を達成して、と自分自身の可能性に目を見開かされる思いだ。やればできるじゃん。わたしって案外やればできる子じゃん。だからと言って自信過剰になるのは良くないが、何か自分が今までできなかったことに挑戦してみて出来た。これは大きな成長ではないだろうかと思う。
 わたしの自己肯定感、ほんの少し上がったかも。梅干し作りを通して、多くの気付きを得た37歳の夏の終わりであった。よくやった。梅干し食べられるの、嬉しいなぁ。
 以上、長くなりましたが追伸でした。
 ここまで読んでくださったことに感謝!!

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