プール

いろいろエッセイ
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 最近暑いですね。暑くて嫌になっちゃいますよね。これだから夏は嫌いです。
 と、こんな調子で、特に20代のころのわたしは夏が好きではなくて、こんなことをぼやいていたものだ。夜遅く寝て朝起きるともう太陽はかなり高いところまで昇っていて、暑さで目を覚ます。眠りを暑さで強制終了されているような、そんな感じだった。
 そんな不健康で不摂生で夏が嫌いだったわたしがアシュタンガヨガを始めてからというもの、人生が明らかに変わってきている。
 何とプールに行こうと思い立って、水着を買った。アンビリーバブル! 昔のわたしがこれを見たら「お前おかしいんじゃないの?」と言うことだろう。でも、何だか行きたくなった。夏を楽しみたくなったのだ。
 で、市のプールに行ってきた。夏を楽しみたいなどと真っ当ことを言いつつも、そこには水着を着たかわいい女の子もいるはず、と不純な動機もしっかりと持ちつつ、バスに揺られて行ってきました、とさ。
 うーん。小学生が多い。年頃のビキニの水着を着たお姉さんなんて一人もいなくて、小学校の中学年か、それ以下ばっかし。しかもどちらかと言えば、小学生でも女の子よりも男の子の方が圧倒的に多くて、やんちゃにプールで遊んでいる感じ。
 でも、それでも楽しいことに変わりはない。無邪気なじゃりんこボーイズ&ガールズ、およびその他の人たちの楽しそうな空気が伝染してきてこちらも楽しくなってくる。
 昔のわたしだったら一人でプールとか絶対行かなかっただろう。プールという場所はイケてる人、やんちゃな人が行く場所であって、一人で行くなんてアウェー感を感じるだけで、自分がぼっちだということを思い知らされるだけ。もっとみじめになるだけだから行かない方がいい。そう思いこんでいた。
 それにわたしは25mくらいしか泳げないから、小中高の水泳の授業は苦痛でしかなかった。まず息継ぎがろくにできなかったから苦しくて苦しくて仕方がなかった。酸欠になって死にそうになりながらのまさに苦行でしかなかった。
 でも、市のプールは別に真面目にストイックに泳がなくても、ひたすら遊んでいるだけでもいいからすごく楽しい。強制されてやらされることも何もないからまさにお気楽そのもので、ひたすらプールの水の感触を楽しんでいることができる。
 と、と、ものすごい美少女発見!! 小学校の中学年かいって高学年くらいの女の子だったのだけれど、一人すさまじいオーラを放っている美少女がいたのだ。か、かわいすぎる。あんな女の子が親戚にいたり、姪だったりしたらひたすら可愛がってしまってプレゼントなんかを頻繁にあげてしまうかもしれない。
 で、その女の子のすごいところは自分がかわいいということをしっかりと分かっていること。きっと学校でもモテまくっているのでしょう。男子からラブレターもらいまくりなのでしょう。おそらくそんな感じだからなのか、わたしがその女の子の方を気になって見ると(あまりのかわいさについ見てしまう)、とても嬉しそうにこちらを見返してくれるんだ。「イケメンのお兄さん(40歳のおじさんだけどね)がわたしを見てる。嬉しい」という感じで本当に嬉しそうな顔をする。こ、これはこの子の将来が別の意味で心配です(汗)。変な男にはくれぐれも気をつけてね、と思わずにはいられない。
 夏にプール。わたしはもうおじさんだけれど、アシュタンガヨガのおかげで青春をカムバックさせることができております。ありがたや、ありがたや。夏だ、海だ、プールだ、と浮かれる気持ちが分かるようになってきた今日この頃。夏はいいね。

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