レスキュー完了!!

いろいろエッセイ
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 この前の記事で、星家の換気扇のところに鳥が巣を作っているという話をさりげなくしたかと思う。
 で、今日。母が言うには、換気扇のところから鳥のひなのお尻が見えるとのこと。早速、状況を確認したわたしはそれが見間違いではなく、本当に入ってきていて換気扇のプロペラの下にいることを了解したのだった。
 あ、あぶなかった。あやうく換気扇回すところだった~!! 換気扇を回していたら、ひなの体はズタズタに切り刻まれていたことだろう。まさに危機一髪の間一髪。
 と状況を確認したものの、これからどうしようか。換気扇の内側に入ってきてしまったひなを手で捕まえて巣の下に置いておけばいいのだろうか。そうすれば、親鳥がひなを元の場所に戻してくれるのでは? そう考えたんだけれど、そのひなのくちばしを見たら恐くなってきた。これはしっかりとつつかれるんじゃないか。下手したらわたしが捕まえようとする時に、手を怪我してしまうかもしれない。ひな、と言えどももうほとんど大人みたいな感じで、本気でつつかれようものならひとたまりもない。ましてや、普段鳥とは何ら接点のない星である。鳥の扱いに関してはほとんど経験もなく、どこをどういう風に持つのが一番いいのかといったことも分からないし、ひなを持ったことなんて一度もない。
 どうしようか。途方に暮れてしまう前に、少なくとも早めにこのひなをレスキューしなければならない。
 と、迷い込んだのが1匹だけだと思い込んでいたら、左の奥の方でもう1匹がわたしの気配を親鳥だと勘違いしたのか口を上にあげて鳴き出した。2匹、いる。
 わたしはますます困ってきた。この迷い込んでしまったひな2匹をどうしたら助け出して元の巣に戻してあげられるのか。
 考えた。わたしは回らない頭で懸命に、一生懸命考えた。どうするのがベストなのか、と。
 うちの台所の換気扇は回すときに外とのしきりが開くようにできている。だから、回していない時には完全にしきりが閉じている。
 そうか!! 換気扇のプロペラを外して回して、どうにかしてその開いた状態の隙間からひなたちを何らかの方法で外へと押し出せばいいんだ。な、に、か、ひなを押し出すのに使えそうなものは?、と。あたりを見回して探したわたしは、パンを作るとき、のばすために買ったのばし棒を手に取ったのだった。
「ちょっと痛いかもしれないけれど我慢してね」と思いながらひなたちをのばし棒でぐいぐい外へと押し出す。びっくりしたかのように1匹のひなは外の巣へと戻った。が、2匹目は強情なのか、強気な性格なのか、なかなか外のもといた所へ戻ろうとしない。「お願いだから外へ行って」と願いながら、根気強く棒で押し続けていたら、根気強さに根負けしたのか渋々といった感じながらももう1匹も巣へと戻って行ったのだった。
 レスキュー完了。神経を遣う作業だったためか、急に疲れがどっとくる。あぁ、巣に戻してあげることができて良かった。
 おそらく今回、ひなたちが迷い込んでしまったのは換気扇を回していた時にしきりの隙間から入ってきてしまったからだろう。だから、わたしは母に言ったんだ。「こりゃあ換気扇回せないね」って。「ひなが巣立つまでは換気扇回さないで、窓をあけて換気をした方がいいね」と生活がひなに配慮したものに。そういうわけで星家の台所の換気扇は今は外されていてもう2~3週間くらいはこのままになりそうなのです。
 今も台所でこの原稿を書きながら、ひなたちの声が聞こえてくる。最初はどこか近くに鳥がいるみたいだね、と言うくらいの声の大きさだったのが、今では明らかに鳥が至近距離にいることが分かる声量でピーピー鳴いているのだ。ひなたちも成長しているのだ。巣立ちの日もそう遠くはないだろうと思う。ちなみに、今日まじまじと巣の中を見ることができて、ひなが全部で4匹いることが分かった。結構いるのね。4匹も。
 とここまで書いてきたのだけれど、このひなたちが何のひななのかは未だに不明で分からない。ツバメでもスズメでもないことは分かるものの、じゃあ何ていう鳥って聞かれると分からないのである。でも、名前は分からないけれど、それでも命の躍動を日々感じさせてもらえていて、星さん親子は元気をもらえているのである。
 それにしても親鳥は忙しいな、とわたし以上の多忙ぶりにただただ恐縮なのだ。

 神様、換気扇に巣を作って住んでいる鳥たちに祝福のあらんことを。彼らに、そしてわたしたちにも日々の糧を与えてください。あなたの恵みによってすべての命あるものは生きることができています。感謝です。主イエスのみ名によって祈ります。アーメン。

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