星の読書日記5冊目「歩こう、歩こう。わたしは元気~♪」~長尾和宏『簡単、無料で医者いらず 病気の9割は歩くだけで治る! 歩行が人生を変える29の理由』

星の読書日記
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 この本を知ったきっかけ。それはミニマリストのしぶさんが彼の本(ミニマリストしぶ『手ぶらで生きる。 見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法』)の中でこの本を参考文献として載せていたからだ。わたしはしぶさんから影響を受けていて、彼が実践していることで良さそうなことは真似するようにしている。そうしたら何だか人生が好転してきて、毎日が今までよりも充実して楽しくなってきた。お金をかけなくても満足する方法。そんな方法をしぶさんはわたしに本を通して教えてくれたのだ。サツマイモの炊飯器調理、アボカド、野菜スープ、湯シャン、まめに買い物に行って買いだめをしないこと、そして、その教えてもらったことの中でも一番役立ったのが、ミニマリズム的な生き方や考え方ならびに歩くことだった。
 やっぱりというか、やはり歩くことは体にいい。以前の記事にも書いたけれど、わたしは僧侶で作家の小池龍之介さんが歩くことを大切にしていて、もうそれが良すぎていつ死んでもいいと思える時があるという逸話にひかれて歩いてみようという気になり、7月の終わり頃から歩き始めたのだ。そうしたら劇的な変化があった。体調がすこぶる良くなり、明るく前向きになり、気持ちそのものがポジティブになった。そして、パソコンを多少やりすぎても激不調になることもなくなってきてその状態からの回復もすこぶる早くなった。これは歩くという魔法ではないのか。わたしにはそんな風に思えてならない。自然治癒力を呼び覚ますというのか、何か分からないけれどすごい力が働いている!! そう思わずにはいられなかった。朝、散歩をするとものすごく幸せな気分になる。快活になり、毎日を楽しめるようになる。うそみたいでしょ? でも本当なんだ。
 今回取り上げた本はその歩くと体にいいということについてお医者さんの立場から説明してある本で、読んでいるとこの長尾ドクターはすごく良心的な医者ではないかと思えてくる。本の中にも書いてあるのだけれど、長尾先生は現代医療のあり方、それも日本の医療のあり方に疑問を投げかけているのだ。というのは、明らかに運動不足、つまりは歩くことが足りないために病気になっているたくさんの患者たちを薬を使って治療をする。その一見、当たり前のことのようにも思えてしまう現状に異議を呈する。要するに、歩けば大方病気にもならず、そうなれば治療も必要なくなる。もちろん、薬も必要なくてみんなが健康に生きていくことができる。でも、実際は何でもかんでも薬で治そうとする。本来の一番の根っこというか原因である運動不足を放置して。この矛盾。明らかに原因の大部分は歩くことが足りないことなのに、それを改善しようとせず、薬で何でもかんでも対処しようとする。長尾先生はこうした現実があるのはやはり医療業界や製薬会社が自分たちの儲けを減らしたくないからではないかと指摘する。たしかにそうだ。病人がいなくなったら、患者がいなくなったら医者は仕事がなくなってしまうし、製薬会社だって儲からなくなってしまう。だから、そういうことをしっかりと分かっているからこそ、医療業界と製薬会社を守るためにも国は大々的には歩くことを国策とはしないのではないか。ま、そうですな。この話を聞くと、オーソモレキュラー医学をわたしは思い浮かべる。いわば正統医学からは異端と見られているオーソモレキュラー医学なんだけれど、この医学の精神科領域ではナイアシン療法というものがあるんだ。簡単に説明すると、統合失調症に大量のナイアシンを使うという治療法で、もちろん一般的に精神科で使われているお薬も併用する。これがねぇ、効くらしいんだ。ただのビタミンB群のうちの一つでしかないナイアシンが効くらしいんだ。ただのビタミンが。たしかにこれは異端とみなされていて、普通の病院へ行ったら「それは効きませんよ」と一言言われておしまいだろう。でも、患者としてはそれで良くなるのであれば、良くなる方法があるのであれば試してみたいと思う。何でこのオーソモレキュラー医学だったりナイアシン療法が認められなかったかと言えば、それで治ってしまったら製薬会社が困るからではないかとわたしは思う。だって、ただの安いビタミン(1ヶ月分で全額自己負担するとしても3000円くらい。1日に3000mgのナイアシンを飲むとして)で統合失調症が治っちゃったらそりゃあ困るよ。多くの精神科医の仕事だってなくなって暇になっちゃうし、製薬会社としても高い薬が売れなくなる。高価な薬を使い続けてもらうことができる、慢性疾患としていつまでも治療し続けてもらえる。それが彼らにとっての一番おいしい状態。だからいつまでも漫然と薬を出し続ける。そして、できることなら薬漬けにしてヘビーユーザーにしようとさえする。もしもわたしの言うことがデタラメだと言うのであれば、国なり日本の権威ある機関などでしっかりとナイアシンが統合失調症に効くのかどうか検証してもらいたいものだと思う。それさえしないで、効かないだの眉唾だのと言うのはやはりフェアではない。もちろん実験結果をねつ造したりしないように、それをもしもねつ造した場合には法的にしっかりと罰するくらいのことはしないとダメだと思う。徹底的に検証してやっぱり眉唾だったというのならそれはもう仕方がない。でも、有効な治療法かどうか検証しようともしないで退けるのはやっぱり良くない。
 もしも本当に自分たちの儲けではなくて純粋に人々の幸福を願うのであれば、歩くことを国策として推進した方がいいし、本気で医療費と介護費を減らしたいのなら根本から変えていく必要がある。そして、統合失調症のナイアシン療法のように、少しでも安い費用で患者を治療することができる治療法を検証して、それが有効だと分かればぜひとも推進してもらいたいものだとも思う。ちなみにナイアシンの副作用はナイアシンフラッシュといって慣れるまでの間、体が紅潮してかゆくなるくらいで(それも体に有害な現象ではない)、一般的な精神科のお薬のような厄介な副作用はなくて安全性の高い治療法だと言われている。
 歩けば多くの病気は治ってしまうのではないか。それも薬に頼ることもなく。そう長尾先生はこの本の中で伝えようとしている。糖尿病も高血圧も高脂血症も認知症もうつ病も不眠症も逆流性食道炎も便秘も繊維筋痛症も喘息もリウマチも、そしてがんを予防することも。
 というか、この本を読んでいると「何で歩かない?」とみんなに言いたくなってくる。歩くってこんなに人生を良くしてくれて、病気だって予防してくれて、場合によってはそれだけで治してしまうくらいなのに何で歩かないの?、って。それとも別に脅迫するつもりはないけれど、歩かないばっかりにたくさんのお薬をいつまでもいつまでも飲み続けるでいいんですか、とも尋ねたくなってくる。
 ミニマリストのしぶさんが歩いているというその実践はとても理にかなっていて正しかった。そういう意味でこの本を参考文献として挙げていたしぶさんの賢さを尊敬せずにはいられない。
 長尾先生も本の冒頭に書いているように、病気の9割というのは何もデータに基づいている数字ではないとのこと。病気の9割は歩けば治るという気持ちで歩いてほしい、との思いを込めてこのタイトルをつけたらしいのだ。9割はちょっと、いやかなり大げさだったかもしれない。でも、もしかしたら、もしかしたら大げさではないのかもしれない。ってエビデンス(根拠)は示せないけれど。わたしも長尾先生に同感だ。もしもみんなが本気になって歩いたら、もっともっと健康で幸せな人が増えるんじゃないか。病院通いをまるで仕事か何かのようにすることから解放されたり、そもそもその必要さえなくなったりして。さらにはそうなれば、たくさんの薬をジャラジャラと飲む必要もなくなる。歩いたらそうした病院通いをしなくて済み、たくさんの薬を飲む必要もなくなる。とは言いつつも人類から病を根絶することはできない。でも、その病を未然に予防したり、病気になっても軽くしたり、治していくことを促進することはできる。それこそが本当に質の高いより良い人生ではないだろうか。
 おっと。今日はもう8000歩も歩いているせいか眠くて仕方がない。寝ましょうか。歩くことを通して人生が好転し始めた星なのでした。
 この本を読んだらきっとあなたも歩きたくなる。あなたの人生もいい方向へと変わっていくことを願いつつ。



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