ヨガの先生も大絶賛!!上馬場,西川『新版インドの生命科学アーユルヴェーダ』

ヨガ
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 今日、ヨガ教室へ行ってきたんだけれど、その教室が終わった後、ヨガの先生とまた話をしたんだ。前回の教室が少しばかり前だったから、久しぶりの顔合わせだった。
 前回、わたしはヨガの先生に1冊の本を紹介した。それは上馬場,西川『新版インドの生命科学アーユルヴェーダ』という本で、わたし自身も何冊か持っているアーユルヴェーダの本の中でも一押しのものなのだ。その本を先生に前回紹介してすすめて、あれからどうなったのかなと気になったのでたずねたんだ。すると、彼女はあまり顔に感情を出さない人なのだけれど、「図書館で借りたんです」とバッグの中からあの緑色の本を取り出すではないか。「そうそう、それです」とわたしがすすめた本を実際手に取ってみてくれていることに感動を覚え、声のトーンが少し上がったわたし。先生ってあんまり愛想しい感じではないんだけれど、これって思った時には着々と確実に行動して、やっていることが言葉に似合わずすごいっていう感じの人で、今回もそんな感じだったのだ。
 で、彼女は言う。「知りたいことが全部書いてまとめてあって、こんなにいい本を教えてくださってありがとうございました」と満面の笑みではないものの、何だか嬉しそうなのが伝わってくる。そうか、先生、わたしのすすめた本と出会えたことを喜んでくれているのか、とこちらも気持ちがほっこりとしてきて、あぁ、わたしの読書や勉強も無駄ではなかったなとわたしは思うのだった。
 この本、ヨガの先生が大絶賛で図書館に返却したら自分で買うって言ってたな。どうやら自分へのクリスマスプレゼントにするらしく、そんなに気に入ってもらえたのか、と彼女の言葉を聞けば聞くほど喜びが伝わってきて、わたしも嬉しくなってくる。他には「この本を読むのが今のわたしの楽しみです」みたいなことも言ってたっけ。とにかくヨガの先生は淡々とながらもひたすらこの本をほめるし、それを紹介してくれたわたしに感謝しっぱなしだったのだ。
 それでこの本の内容を簡単に紹介すると、アーユルヴェーダについて書いてあります、って全然説明になってないやんけ。
 この本を読むと分かること。それはアーユルヴェーダの基本的な考え方とその活用方法。アーユルヴェーダでは体質別に大まかな指針を立てて生活をしていくんだけれど、その体質、というかその時、その時、どんなエネルギーが優勢かによって対処方法が変わってくるんだ。傾向として、ヴァータ、ピッタ、カパのうちどれが増えすぎてバランスを崩しているか。それによってケアの方法も変わってくる。テンションが上がりすぎている時にはその熱のエネルギーを鎮めようと対処するし、反対にテンションが下がっていてうつっぽかったり、やる気がない時にはテンションを上げるようなことをする。それが食べ物だったり、行動だったり、いろいろあるにせよ、ともかく3つのヴァータ、ピッタ、カパのバランスが取れている状態が理想の状態で、その状態を目指して調整していく。そんな感じだろうか。
 でもね、アーユルヴェーダの神髄は、そうしたマニュアル的なこともあるものの、それ以上に自分の体と心の声を聞いていくことなんだ。「今、どう?」「今、何をしたい?」「今、何をやりたくない?」「ちょっとテンション高くない?」などと自分自身に聞いていくのだ。目をつぶり、自分の心と体が発してくるメッセージに耳をすますと、聞こえてくるんだな。声が。だから、病気は大抵、自分の体と心の声を無視して、それも無視し続けた結果なってしまうことが多い。本当はやりたくないのにそれを無理矢理おさえつけて、やりたくないことをやり続けていたらやっぱり病んでくる。もうこれ以上は受け付けないと体が言っているのに、それを無視して暴飲暴食をしたら、それもやっぱり自分を痛めつけることになって病んでしまう。生活習慣病という言葉がまさにそれを如実に表していて、こうした病気は少しでも自分をいたわって、自分の体と心の声を聞いて、それに素直に従っていればきっと避けられたのだ。
 だから、この本に貫かれている基本姿勢は、自分の体と心の声を聞いて、それに合った手当をしていくこと。ケアをしていくこと。それは自分に優しい生活態度であり、食生活であり、生き方であり、心の持ち方。自分をいじめない、痛めつけない。逆に自分をいたわって、大事に大事に大切にしていく。そのための知恵をまとめたものがアーユルヴェーダではないかとこの本を読んでいると思う。だから、この本はわたしにとっては参考文献みたいなもので、メインは自分の体と心の声なんだ。でもね、自分の内側からの声を聞くって簡単そうでなかなか難しいのよ。えてして、普通に生活しているとそうした声が聞こえづらくなったり、全く聞こえなくなったりする。で、そうした声に聞き従うことなく、ただ欲望のままに流されていく。で、病気になる。苦しくなってくる。
 というわけで、病院へ行って検査をしても異常が見つからないもののどこか調子が今一つな人、あるいは今健康でさらに健康レベルをもっともっと上げていきたいという人、そしてさらには医師の治療を受けていて治療はしながらも自分でできる良い養生法を探しているという人、などなど元気になりたい人はぜひこの本を読んでみてほしい。もちろん、図書館などで借りてみてもらえれば中身がしっかりとしている本だということは分かるだろう。アマゾンのレビューも高評価で申し分なしで、「アーユルヴェーダの本、いろいろ買いましたけれどこの本1冊で十分でした」というコメントもあるくらいだ。わたしもこの本があれば大抵のことは大丈夫だと思う。アーユルヴェーダを生活にどのように取り入れていくのかという大体のところは一読していただければ分かってもらえること間違いなし。
 自分の体と心の声を聞きながら、それに従ってアーユルヴェーダの知恵を援用していく。というわけで、一家に一冊の決定版だな、これは。

上馬場,西川『新版インドの生命科学アーユルヴェーダ』
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