キャベツよ、どうか足りてくれぇぇぇ!!!

モンシロチョウ
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 春の代名詞と言えば、そう。キャベツ畑をひらひらと飛ぶモンシロチョウ。ってなわけで、今年もモンシロチョウの季節がやってまいりました。え? 遅い? そうですね。遅いですね。今年は例年に比べてモンシロチョウがやって来たのが遅かったのです。というのは、定かではない話でモンシロチョウはもうすでに三月や四月の段階で来ていたのかもしれない。けれど、なぜかわたしはモンシロチョウを育てる気が起きなくて、そういうわけかあまりプランターのキャベツも見ず、という感じで、だから今年は遅めだなぁなどと言っているだけのこと。適当なことを言うのは良くないのであまりそのことは明言いたしませんが、ともかく、ようやく重い腰を上げて「モンシロチョウ、育ててみるか」と思い立ったのです。
 今年もキャベツに産みつけられた卵をタッパーに納めて始まりましたモンシロチョウ飼育。タッパーの中の幼虫たち、数日前までは卵だったのが(数匹幼虫も捕まえたので全部卵ではなかった)今ではほとんどかえって小さなちりめんじゃこみたいになっております。かわいい~!!
 幼虫たちを見ていて思うこと。それは生命力がキラキラしているということ。何か彼らから「生きているんだぜ」みたいなパワーが感じられて、すごく元気をもらえる。元気のない方、元気が出ない方はモンシロチョウを育ててみるといいかもしれませんよ、などとまた余計なアドバイスをしてしまっているわたくし。いかん、いかん。でも、パワーはもらえる。それは事実。インディアン嘘付かない。でも、星さんは嘘を付く(付かないようには心掛けていますけれど)。悪いやつよのぉ、星は。
 モンシロチョウってたくさん食べるなぁって思う。体のサイズからしたら食べ過ぎなんじゃないかって思う。それくら食べる。ムシャムシャ、ムシャムシャ、と音は聞こえてこないけれど(音が小さすぎて)、それでもおいしそうに食べている。彼らの食べっぷりを見ているとご飯4杯なんて軽いんじゃないかと思えてくる。とは言いつつもさすがに4杯は無理なのでまぁ、ぼちぼち1杯くらいにしておきますけれど(ヨガをやる人は小食を心掛けているのだ、と言いたいものの、ついつい苦しくなるまで食べてしまう。腹七、八分にしなきゃダメだろ)。
 プランターのキャベツにこの1ヶ月間というもの、モンシロチョウの幼虫たちの気配がなかったのは自然界が厳しいからで、大人のちょうちょになれるのは本当にごくわずかなんだ。まず、卵から生まれると大抵小さなクモに食われる。だからなのだろう。キャベツには小さなクモが2、3匹はスタンバイしていて、卵からかえるのを待っているようなのだ。で、無事にそれをくぐり抜けたとしても、また今度は今度でハチが待っている。大きくなったらなったで、またハチに食われる。この前、ハチがキャベツの葉の中を何か探しているようだった。それはきっと食べられそうな幼虫がいないかと探しているのだ。
 だからこそ、わたしがタッパーに入れた卵と幼虫たちは保護されているようなもの。モンシロチョウ天国、モンシロチョウの楽園に保護されたヴィップなのだ。
 そんなモンシロチョウたちの生存のギリギリの様子を眺めていると、人間というものは本当にヴィップ待遇だなぁってつくづく思う。死なないように、ご飯が、住む場所が、着るものが確保されている。餓死することがない。そして、何よりも食べられてしまうことがない。あぁ、幸せだなぁって本当思うんだ。そんな快適なぬくぬくした環境で、ついにはぬくぬくし過ぎて、本能のおもむくままに食べ過ぎて肥満になったり、その延長線上にある姿として、血管をつまらせて心臓病や脳卒中になったり、生活習慣が原因でがんやら糖尿病になったりしている。まさに文明病で、大量の家畜を飼育して好き放題食べて、その動物性のタンパク質だったり脂質だったりで病気になっている。あぁ、人間って自滅しているのかな? 自滅する方向へと向かっているのかな、ってわたしは思ったりする。
 だからこそ、モンシロチョウや草食動物の牛などを見習って菜食へと帰る必要がある。ってこの記事、菜食の記事じゃなくてモンシロチョウの記事でしょう? 星さぁ~ん、脱線してません? でもね、モンシロチョウって、その幼虫って基本菜食じゃないですか。だから、エコで地球環境にもやさしい生き方をしているわけですよ。だから、モンシロチョウに倣いましょうってなるんだ。
 モンシロチョウ→菜食→ヨガ、と強引に持ってきてしまったけれど、モンシロチョウとヨガってつながるわけですよ。うーん、でもつながると言ってもそれくらいかなぁ?(汗)
 ともかく、そういうわけでまたわたしはモンシロチョウを育て始めたのです。ちゃんとちょうちょになってくれるかなぁ。育ってくれるかなぁ。という感じなんだけれど、今年はキャベツが小さくしか育たなくて果たして幼虫たちの食料としてもつかどうかはなはだ不安だったりする。本当、キャベツが小玉でねぇ。これから少なくとも十数匹は大人まで育てないといけないから、それまでもつかどうか。いやぁ~、そうなったら、もし食料尽きたら最後の手段はありますからね。スーパーでキャベツを買ってきてそれをあげるしかない。え!? ってオイ。それで本当に大丈夫なのか!? 残留農薬で全滅しないか? 分かりません。でも、非情なようですけど、そうするより仕方が……、と無農薬のキャベツをどこかで買って調達すればいい? あ、え、その、いや……。それって高いですよね? モンシロチョウたちのためにそれくらいやらないで、とか言われそうですけれどまた高く付きそうですねぇ。って1個買えばかなりもつだろ? そういう風につっこまれても……。急に弱気になってもじもじしてきてきた我らが星どん。果たして星は食料の自家製無農薬キャベツが切れた時にいかなる行動を取るのか? 無農薬のキャベツ代さえもケチって愛しい幼虫さんたちを皆殺しにしてしまうのか? どうする~~!? 我らが星ど~ん?? まぁ、実験してみることも必要ですからね。って、オイっ、オイっ!! わたしがタッパーに保護していなかったら彼らはどの道、すぐに捕食されていて死んでいたのです。って、オイっ、オイっ!! だからわたしは何も悪いことはしていないのです。不可抗力ですよ、これは。と、星にモンシロチョウ愛があるのかどうか疑わしくなってきたところで今日はお開き、お開きぃ~。
 わたしの心からの悲痛な祈りであり叫び。「キャベツよ、どうか足りてくれぇぇぇ!!!」

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