祖父の葬儀、そして新型コロナ

いろいろエッセイ
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 もう今日は1月6日なのか。ここ数日間は自室に閉じこもる生活をしていたので、この3日間あまりの時間がまるで手から砂がこぼれ落ちたかのような、そんな感じがする。
 祖父の葬儀。無事に終わった。5、6人くらいで見送ることになるのかな、と内心思っていたのだけれど、意外と(というと祖父に失礼でしょ)参加者が集まり15人くらいの規模で祖父を見送れたのだった。
 祖父も祖母もその当時の人らしく7人兄弟。だから、参列に来てくれた人がどういう関係なのかを把握するのが難しい。2番目の弟さんの娘さん、とかすぐ下の妹さんとか。結局、わたしはそれを覚えることができず、祖母の時も、祖父の時も葬儀ではその場的な対応をしていた。が、未だにこんがらがっているものの、まぁ困らなかったので薄情だと言われようがどうしようが、まぁいいとしようではないかと思っているのだ。
 わたしも祖父の葬儀の規模くらいの人数の人々に見送ってもらえたらいいなとそうした誘惑に駆られるものの、式などやらずに直葬で骨は海に撒いてもらえばいいなとも思ったりする。複雑な乙女心ならぬおっさん心。まだエンディングノートは書いていないから、書くとしたらどうしましょうかねぇという感じ。ま、どんな式を行おうが行わなかろうが、わたしは常にイエスさまと一緒にいさせてもらっていて、世の終わりにはたとえ海に散骨したとしても全部また一箇所に集められて、「合体! ふっかぁつ!!」ってなるものんだと思っているから恐れることは何もないわけなのさ。キリスト教徒、信仰は強しだね、本当。
 それに面白かったのは、祖父の葬儀に祖母の弟さん(長男さんですね)が来てくれて、彼から祖母とその弟さんのお父さん。つまり、わたしから見てひいおじいさんの話が短い時間だったけれど(お昼にみんなで助六寿司食べて、それが一段落した後のわずかな時間)聞けて、とっても面白かったんだな。「へぇ、そうなんですかぁ」と祖父の葬儀そっちのけ(ではないけれど)で目を輝かせて話に聞き入る甥っ子におじさんも楽しそうに話してくれたんですよ。わたしが生涯を終えて召されて天国へ行ったら、そのひいおじいさんと本当話をしてみたいんだよな。悟りについてとか宗教話を延々と飽くことなくできるはず。蒸気機関車の音を聞いて悟りを得たという曾祖父。目に見えないものが大切だと母に語ったという曾祖父。きっと話をしたら楽しいだろうなぁ。
 で、葬儀も無事終わり解散して自宅に戻ったわたし。ここ連日、あまりにもハードな生活をしていたので、ちょっとだるいかなと思って、そのままベッドへ直行したわけ。が、それにしてもだるい。まぁ、楽天的なわたしは寝ればまた元に戻るだろうと考えていた。が、それにしてもいかんせんだるい。で、一眠りしてから体温を計ってみたんだ。そうしたら38.8℃。って完全に発熱でアウトなやつじゃないですか。がびーんだよ。本当、がびーん、ね。というか、自分の体温を見て納得したよ。それ相応の体温なんだってね。頭が痛いし、咳も出るし、鼻水も出るし、関節だってほのかに痛い。そして猛烈なだるさ。
 が、そんな感じで葛根湯と市販のかぜ薬を飲みながらやっていたわたしだったんだけれど、いかんせん朝から38℃代の熱が続いて、「いつまで続くんだろう」って不安になったので、さすがに昨日、祖父のことでお世話になった市立病院に電話してどうしたらいいか相談してみたんだ。そうしたら的確に対応してくれて、母の献身的なサポートもあり(本当、母には感謝してもしきれないです)発熱外来へと行くこともでき、無事にお薬をゲットできたのです。というか何か重大なことを忘れてない? そうそう、(ってそれ、おまけじゃなくて一番重要だろ)コロナだったんですよ。新型コロナ。
 というか、もう自分がコロナにかかるともう怖いものがなくなるね(おいおい、そんなこと言っていいのか……。)何かもう無敵モードに入っちゃったみたいで。任天堂のマリオでスターを取って無敵モードになる、みたいな。もうその時間が10日間くらい続くわけですよ。って星さん、そんなこと言ってしまっていいのかって? いいんでしょうかねぇ。わたしには分かりませんよ。
 あれだけコロナに、新型コロナに怯えて警戒して、手指をあれだけ真剣に頻繁に消毒して、で、人混みに行かないようにして、密を避けて。これだけ感染症に怯えてびくびくしていたのに、いざ「あなたはコロナです」ってなったら不謹慎だけれど一気に無敵モードに突入なんです。自分がコロナになることによって、コロナへの不安や恐怖から解放されるというこの逆説。うーん、シュールですなぁ(ってちと違うか)。
 でもね、この無敵モード(だから無敵モードとか言うのやめなよ)つらかったですね。苦しかったですね。39度近く熱があった時にはこのまま死ぬんじゃないかって思いましたからね。やっぱただの風邪じゃないわけです。
 でも、本当に母が献身的に食事から何から何までやってくれます。ありがたいです。感謝しています。無敵モードとか言うのは不謹慎ですね。すみません。撤回いたします。
 ここまで書いてきましたけれど、今は平熱に近付いてきています。
 重症化しなかったことを神様に感謝しつつ、今、コロナで療養中の方々が回復されますことを切に祈っております。そして、医療関係者の皆様、本当にありがとうございます。感謝、感謝です。

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