今回の選挙のいいところは、あまり選挙カーが来ないことだ、と言うと政治に熱心な方からは怒られてしまうだろうか。わたしの住んでいる街は静岡でもぼちぼち田舎なほうなので、ここで選挙カーを走らせるよりも、静岡市などのいわば人口の多いところでやったほうが得策だろうと判断されたのだろう。静かな平穏な日々が流れている。
と、それにしても毎度のことながら投票率の低さには驚かされる。みんな関心ないのかね。というか、星は思うのだけれど、政治のことをそれはそれは熱心に何百時間も勉強したとしても、投票できるのは1票。たったの1票。ひとりひとりが平等だということは分かる。けれど、これではやる気が出ないのは当然ではないかと思う。どんなに一生懸命勉強しても1票。名前が書きやすいから、という言語道断な理由で投票しても1票。ひとり1票の重みをかみしめつつも、どうもやる気が出ない。
投票率が50%、だいたい半分だとすると、ざっくり言うまでもなく有権者の半分しか投票していない。それが何千万人に相当するのか、そういった数字に疎いわたしには分からないのだけれど、あまりに棄権している人が多いと思う。その棄権している人が一斉に投票すれば新しい世の中が待っているかもしれないのに、それでも投票しない人は投票しない。
でも、投票しない人の気持ちもわたしには痛いほどよく分かる。なぜなら、何かもう変わらないような気がするからだ。わたしが投票しようがしなかろうが、世の中は多数派の意見によって流れていき、わたしの個人的な思いはあっさりと無視される。投票したところで、自分の思いが少数派にしかならず多数派として認定されない以上、どこまでも無視され続ける。切り捨てられる。
わたしが望むことはこれでも一応ある。それは大学の無償化だ。大学の授業料が高すぎると思うのだ。そして、その学費を払えないがために大学へ行くことをあきらめている人というのはたくさんいると思う。って言うけど、奨学金があるじゃない? たしかに返す必要のない奨学金も用意され始めている。が、あれはお金がない人であっても、優秀な人のためのもの。そして、若い人のためのものでもある。だから、わたしのように優秀でもなくて、歳も30代後半とかいうのは対象ではないんだ。それっておかしくね?、とは思う。
優秀な人と言えば、お金のある家は、家庭教師つけて、大手塾や予備校などにも行かせて、参考書などバンバン買い与えて申し分ないくらいにその家の子どもをサポートする。一方、お金のない家の子どもは家庭教師どころか塾にだって行けないし、参考書だってどこかからもらってくるしかない。こんなサポートのない状態で潤沢な資金が受験のために投入されることもない状態で、同じ土俵に立って入学試験をやったら不利なのは目に見えているよ。お金がないなら、アルバイトすればいいじゃん、とか言う人もいるかもしれないけれど、アルバイトする必要もなく悠々自適に過ごせる人間の方が有利なのは言うまでもないことでしょ。で、その受験でいい大学入れないと将来に大きく響いてくるし、で絶対これは不平等だと思うんだよ。
話を戻して、奨学金だぁ何だぁせせこましいことやらないで、大学自体無償化すればいいじゃん、って思うわけ。そこまでやって本当の意味で平等になるんじゃないの? と気が付くと不平不満を言っております星であります。
ここまで書いてきたけれど、大学の無償化だ何だって政治家は言わないよね。だって自分たちは一流大学を出ていて、お金には困っていないんだから。人並みどころか普通の人以上にお金をもらえるだけもらっているわけなんだから。「学費って言っても年間120万とか150万くらいなんでしょ」みたいなトーンなんだと思う。
格差が広がっていると言うけれど、多くの人たちは安定した仕事につき、安定したお給料をもらっている。だから、彼らは今んところ困ってはいないんじゃないかって思う。本当に生活が苦しい人たちっていうのはいわば少数派で、少数派であるがゆえに多数派と争ったら数で負けるんだよ。その無力感、その無力感こそが投票をしに行かないことへとつながっているんじゃないかって気がする。
だったら、多数派と意見交換をするなりして、少数派は自分たちの存在を消されないようにするしかない。そして、多数派の中でも少数派に与する人たちを増やしていくしかない。地道に? 草の根活動を通して? うーん、地味な感じすぎていつ実現するやらってところだな。
盛り上がらない選挙。投票しても切り捨てられるわたしの意見。そして、投票しなくてもまったく反映されないわたしの意見。無気力感が漂っている。って思考がネガティブになっとる。
以上、政治音痴の星が個人的見解を述べたところで、まぁ選挙行きたい人は行ってください。と言われるまでもなくそうするつもりだよね。
星は考えます。投票するか、しないのか。するとしたら、どこに、誰に入れるか。ともかく、少なくとも選挙カーがほとんどこないことは良かった。って真面目にやれ? 星は選挙カーをなくす法律を成立させてくれる政党に投票します。ってそれこそ真面目にやれだな。
日本のよりよい未来のために清き1票を。その前に星のこの政治音痴、どうにかした方がいいな。重症だわ。
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1983年生まれのエッセイスト。
【属性一覧】男/統合失調症/精神障害者/自称デジタル精神障害/吃音/無職/職歴なし/独身/離婚歴なし/高卒/元優等生/元落ちこぼれ/灰色の高校,大学時代/大学中退/クリスチャン/ヨギー/元ヴィーガン/自称HSP/英検3級/自殺未遂歴あり/両親が離婚/自称AC/ヨガ男子/料理男子/ポルノ依存症/
いろいろありました。でも、今、生きてます。まずはそのことを良しとして、さらなるステップアップを、と目指していろいろやっていたら、上も下もすごいもすごくないもないらしいってことが分かってきて、どうしたもんかねえ。困りましたねえ、てな感じです。もしかして悟りから一番遠いように見える我が家の猫のルルさんが実は悟っていたのでは、というのが真実なのかもです。
わたしは人知れず咲く名もない一輪の花です。その花とあなたは出会い、今、こうして眺めてくださっています。それだけで、それだけでいいです。たとえ今日が最初で最後になっても。