師範代? 何か武術とかやってるんですか? いやいや、師範代とは格闘技の経験がゼロでありながらも、猫殺法を会得している母のことで、わたしが何か武術などをやっているわけではない。
幼少期から猫と暮らしてきた母は、猫パンチをかわす達人で、その受け流し方は芸術的だとも言える。大抵の猫からの攻撃はひょいひょいとかわすことができて、痛手を負うことはほぼない。
が、所詮はまだ師範代で不意打ちをかわせるレベルにまでは達していない。これができたら師範になれるものの、この壁を越えることができずにもう70歳近くになってしまった。
というわけで、師範代がまたやられた。今回は猫のルルのお尻をぽんぽんとたたいてあげていたら(猫は軽くお尻をぽんぽんされるのが好きなのだ)、最初は気持ちよさそうだったものの、少ししたらもう良くなって怒りのかぎ爪で急襲された、という次第なのだ。いかにもその場にいたかのような書きぶりながら、わたしはその時、居合わせなかったのでその様子は見ていない。
食器洗いをする時に濡れないようビニール手袋をしている母の姿が痛々しい。師範代はこんな調子で年に4、5回は未熟なためにルル姉さんにザックリやられている。
それでも師範代は正統派のキリスト教徒であるため、やり返さず平和主義を貫いている。ルル姉さんは聞いてみたことはないけれど、おそらく無神論者で唯物論なのだろう。
頑張れ、師範代! 師範への道は見えてきているぞ!!

変な人。
普通ではないと思う。
わたしが思っていることを言うとみんなひく。
そして、目の前にシャッターを下ろされて、
まさに閉店ガラガラ~。
わたしは気が付くと蚊帳の外。
なぜなら、今、大人気の
カヤノソトボーイズの2期生の瞑想担当だから。
最近、瞑想してないけど。でも、瞑想担当なんで。
そう、なんか浮いてるの。
この世界、日本という社会から。
わたしは何だかんだ生きづらい人生を送ってきた。
「もっと苦しくてつらい人はいっぱいいる。
お前のは大したことないだろ」、と言うやついるけれど、
苦しさ、大変さ、生きづらさはその人が感じていること。
その人の苦しさを分かっているのはその人だけ。
気が付いたら職歴ゼロ、社会経験ゼロの立派なメンヘラのおじさん。
わたしはしゃべんないほうがいいと思う。
しゃべるとその見た目にあまりにもギャップがありすぎるから。
わたしが自分のことを語れば語るほど、
女の人はがっかりします。失望さえします。
でも、いいじゃないの。
普通じゃないのがわたしなんだから。
わたしは風になりたい。
風になってただ吹いていたい。
【属性】
男。大学中退。吃音。統合失調症。精神障害者。希死念慮あり。現実感の喪失。無職。プロテスタントのクリスチャン。ヨギー。スターシード。英検3級。茶髪。HSPとASDの可能性あり。細身筋肉質。
