やる気が出ない時には

いろいろエッセイ
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 やる気が出ない時ってみんなどうしているんでしょう? 人それぞれだとは思うけれど、わたしが思うにこの日本の社会ではいつも元気で、いつも機嫌が良くて、いつもエネルギーにあふれている。そんな人間を求めているように思う。でもね、人間はロボットじゃないんだから、機械じゃないんだから、いつも元気ではいられないって(まぁ、機械だって故障したりはするけれど)。気持ちの浮き沈み、アップダウンは誰にでもあって、その中でベストを尽くしているというのが多くの人たちだと思う。
 ともかく、この記事を読んでくれている人はやる気が出なくて困っている人だろうと思うから元気を出す方法をお教えしましょう、と行きたいところだけれど、思いつくのってほんと少ししかないんだよね。というわけで、とりあえず列挙、列挙。

 ①ナイアシンを飲む。
 これがですね~、ダンナ。すごく効くんですよ。えへへ、と少々キャラが変わってますけど、これは本当によく効く。心療内科医で医学博士の姫野友美が『心療内科に行く前に食事を変えなさい-疲れた心に効く食べ物・食べ方-』にこう書いている。

 すぐ疲れて無気力になりやすい人は、ビタミンB群として複合体でとることに加えて、ナイアシンのサプリメントを1日1000~1500mg飲むとよいでしょう。(同書p88)

 何かすごくあっさり書いているけれどこれがすごく効くのです。が、ナイアシンを1000mgだなんて飲み過ぎなんじゃないの、と思うことだろう。サプリメントにしてもナイアシンは数十mgがだいたい相場だ。ただメガビタミン療法を駆使するオーソモレキュラー医学では高用量のビタミンを使う。というわけで興味のある方は『オーソモレキュラー医学入門』という本を図書館などで借りるか、買うかしてみてください。あるいは上で紹介した姫野先生の本でもいいので(『オーソモレキュラー医学入門』は5000円くらいして結構高いので姫野先生の本の方が買いやすい)とりあえず読んでくださいまし。わたしがここで下手な文章で説明するよりもしっかりと説明してくれていますから。
 ちなみにわたしは1日にナイアシンを3000mg、要するに3g飲んでいます(朝昼夕の1日3回で1000mgずつ)。統合失調症にもナイアシンが効くらしくて(それからさらにビタミンCも加えるとなお良し)飲んでいるんだ。何か元気になってきた。これは確実に言えること。さぁ、やるぞっていう気持ちが起きるようになり嬉しい限り。

 ②ショウガを食べる。
 このショウガもなかなか効く。生ショウガを買ってきてスライスして食べる。その時に、できたらレモン汁と塩を少しかけて食べるとよりいい。わたしがやる気がでない時、ショウガには何度も助けられてきた。これを食べると一気にやる気スイッチが入る。倦怠感、だるい感じ、やる気がしない感じが吹き飛ぶんだ。これは栄養ドリンクなんかより断然いい方法だと思う。太古からショウガは薬として用いられてきて、5000年の歴史があるアーユルヴェーダでもよく用いられるもっとも基本的な薬草なんだ。「ショウガなんて効くわけないよ」と思う人もいるだろうけれど、ま、まずは試してみてくださいな。体がポカポカしてきてやる気も出てくること請け合いのショウガですから効くことでありましょう。効かなかったらその時は勘弁してくださいね。

 ③軽い運動をする(軽めのヨガ、ストレッチ、散歩など)。
 やる気が出ない時に運動しろだなんて何言ってるの、とお思いの方。逆ですよ、逆なんです。もちろん疲労困憊でダウンしている状態の人には運動なんて無理でしょう。でも、そこまで行っていないプチ不調であれば、むしろ運動した方が疲れが取れてやる気も出てくる。やる気が出ないという精神的不調には運動が効くのです。そのことは『脳を鍛えるには運動しかない』という本にしっかりと書いてあって、運動には抗うつ効果があるとのこと。やる気がしないという状態も運動によってスッキリする。あぁ、人間ってやっぱり動物なんですよね。

 以上です。ってこれだけ? 少なっ。星の知識の少なさ丸出しですよ、これでは。でも、ここでいくつもいくつも挙げても逆に混乱しちゃうと思ったのであえて少な目にしたのです(って本当ナリか?)。

 で、ここまでやる気を出すにはどうしたらいいかっていうことを書いてきたけれど、別にやる気が出なくてもいいと思うんです。仕事、家事、育児、介護、学業とかでどうしてもやらなければならないことはやらなければなりませんが、別にそれ以外でどうしてもということでなければやらなくてもいいんです。やる気を出すにはこれがいい。ほれ、あれやれ、これやれ、みたいなことを書いてきて矛盾するかもしれないけれど、やる気が出ない時はやる気が出なくていい。だって、やる気が出ないものは出ないのだから仕方がないし、それをどうこうしようとしても人間にできることってたかが知れているんじゃないかなって思うから。だからやる気が出ない時はやる気が出ないなぁとぼんやりとそんな自分自身を眺めている、でいいと思う。無理していつもやる気のあるエネルギッシュな人間でいなくてもいいんじゃないかなぁって。とこれはあなただけではなくてわたし自身に向けても書いている言葉だったりする。
 というか、もっと根源的なことを考えていくのであれば、活動的でエネルギーにあふれているのってそんなにいいことなんですか? そんなに偉くて価値のあることなんですか、とも言える。物事は言い方次第で、そういう人って暑苦しくて一緒にいて落ち着かない、心が安らがないとも言えないだろうか。静かに、ありのままに、穏やかな気持ちでいる。そうした気持ちとこうした熱性とでも言うべき活動的でパワフルな人とでは対照的なのは言うまでもない。
 少なくとも、今あなたはやる気が出ない。それは事実なのだからそれを頭ごなしに「ダメじゃないの」と否定するのではなく優しく包み込んでほしいと思う。やる気が出ない。それも今のあなた。だとしたら、そうした部分も受け入れた方がより肯定できるようになっていくんじゃないか。それこそが自己肯定ではないかと思う。
 また別の見方をすれば、わたしたちが何も疲れを感じなかったら健康を害するとも言える。下手をしたら痛みを感じないことと同じように、疲れを感じなかったら過労死する。体がわたしたちに示している知らせ。それが疲れなのだ。だからこそ、それに耳を傾けて無視することがないようにした方がいい。
 私事を書くけれど、わたしは今日ナイアシンを飲んだのにそれでも疲れてやる気がしなかった。で、そんな自分とやる気がしないことを気にしている人へとむけて文章を書こうと思い立った。というわけでわたしは今日疲れている。この文章がささやかながら慰めになったら嬉しい。
 頑張る。頑張ることは素晴らしく価値があること。そのこと自体を全否定しようとは思わない。でも、やる気がしないのに無理して体に鞭を打ってやったところでそれが一体何になるのだろうとわたしは思う。誰かはほめてくれるかもしれないけれど、それが一体何なのだろう。ただ、それだけのことじゃないか。それよりも、やる気がしないのなら、あぁ、やる気がしないのだなぁとその今の状態を眺めて味わってほしいと思う。
 休んでいい。ゆっくりしていい。人生は今日で終わりではなくて明日もあるのだから。明日のためにまたエネルギーをチャージして、また元気にやっていこう。
 と言ってる本人がさらにこの文章を書くことによって疲れてしまっているのだからいやはや滑稽というか、何というか。うむ、文章がしめられないし、しまらない。
 わたしも今日はゆっくりしていようと思います。以上、でいいのかな?

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