ビンテージもののワインのようになりたい

いろいろエッセイ
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 何だか調子がイマイチ。そうさ、いつもの体調不良というやつで、どうも気持ちが晴れないんだ。
 思考停止。思考が止まっております。停滞しております。
 わたしが統合失調症なのだからどうなのか、そこんところはよく分からないのだけれど、時間の感覚がおかしいの。こうして時を過ごしているわけだけれど、わたしに何も残っていないの。ただ時間が過ぎていく感じで、気が付くと一日が終わろうとしている。たしかに愛用のメモ帳を見ると、何時から何時までこれをやってという記録が逐一してある。けれど、その時間を過ごしたという実感がない。手応えがない。
 おかしい。時間というものを手のひらにすくったはずだったのに、それがもう気が付くとなくなっている。
 いやいや、時間なんてそんなものだよ。何も残っていないからこそ時間なんじゃないの?
 それが、あまりにも時間が過ぎていくのがわたしの場合だけ早くなっているようなんだ。被害妄想? 被害妄想の星さんてなわけか?
 わたしは20代のころから40ももう手前というところまで時を過ごしてきたのだけれど、その間というのが何もなかったような気がするんだ。おかしいでしょ? まるで20代のころが昨日の出来事であったかのような、そんな感じで昨日も20年前も同じような感じがしてならないんだ。
 こんな調子で気が付いたら50代になっていて、60代になっていて、しまいにはおじいさんになっていて、そしてあっという間に死んでいく。そんな予感がしてならないのだ。それってこわいことだと思うんだけれど、あなたにはこういう体験ってないだろうか? 時間が猛烈な勢いで過ぎていって気が付いたら本当に長い時が流れていて、自分は浦島太郎のような状態になってしまっている。そんな体験ありませんか?
 星よ、これでいいのか? お前の人生これでいいのか? やり残したこととかないか? 後悔しないか? もうおじいさんになってもいい覚悟はあるのか?
 カレーのレシピ本の中のパクチーが永遠にこの写真のままであり続けるのだろうか、などと考えてしまうこと自体、時間の流れ方がおかしくなっていて、それを自分でどうにかしようとあがいている証拠だ。
 時間よ、時間さん。もう流れないでくれ。止まっていてくれ。わたしは歳を取りたくない。永遠に若者のままでいたいんだ。アンチエイジングをしてあがいているわけだけど、もうそんなこと必要ないように、時間そのものを止めてくれ。いや、時間にお願いするんじゃなくて神様にお願いすればいいのかな? 神様、時間を止めてください。もうこれ以上歳を重ねたくないのです。永遠の若者でありたい。これ以上老けたくない。
 部屋に置いてある本。このまま動かさなかったらいつまでもそのままなんだろうな。それがこわい。そして、時間を重ねていき徐々に酸化していき朽ちていく本。わたしも朽ちていく。そして、さびた鉄釘のようにさびだらけになって、いつかはポキンと折れてしまう。
 10年後とか考えたくない。その頃には教会の人たちもおそらく亡くなっている人が続出している。高齢化なんだから仕方がないとは言えども、この事実はとても悲しい。
 朽ちていく体。弱くなっていく体。アンチエイジングとばかりにヨガをやって年齢に逆らう方策もあるけれど、それをやったって限界というものはある。じゃあ、どうしたらいいわけ? どうすればいいわけなのさ?
 もうこうなったら開き直って自分が枯れていくことを味わうしかない。ドライフラワーの境地とか何とか言って、枯れた花であることを満喫して味わっていくのだ。ネガティブなこともありのままに受け入れる。そして、枯れていく自分を見ながらそれでも「かっこいいじいさんになりたいものだな」とその心意気だけは忘れないようにする。
 要するにわたしが不安になってしまうのは、自分が朽ちていくことを受け入れていないから。そして死んでいくことをネガティブにとらえているから。それだったら、それらをポジティブに変換して前向きに受け止めればいい。歳を取っていけば、かっこいいおじさま、そしてゆくゆくはかっこいいおじいさんになれる。どちらにしろ、かっこいい中高年だ。その渋みというか年齢を重ねたダンディーさに多くの女性がイチコロ。むしろ、若い頃よりモテている。デイサービスの貴公子。特別養護老人ホームのアイドル。って調子に乗りすぎました。すみません。
 ともかく歳を取ることは悪いことばかりじゃない。要介護にならないように体を鍛えられるヨガを続けていけば、死ぬ直前まで自立でピンピンしているなんてことも可能なんじゃないか。ヨガ歴40年の星のじいさま。曲がりなりにもヨガを40年やってきました。かっこいい~。もう達人までは行かないけれどそれでも熟練していることだろうとは思う。
 だから今度自分がさびついていって朽ちていくのが不安になったら自分にこう言い聞かせるんだ。いけてるおじさま、いけてるおじいさんになるんだってね。逆にそれに近付いているんだから歳を取っていくことはいいことであって、味わいがあることなんだってね。ビンテージもののワインのようにわたしが歳を重ねていくことによって味が出てきたらいいなと思いつつ、日々のやるべきこと、やりたいことに邁進していけたらと思う星なのでした。
 と不安が消えてきて元気になってきた。本当、わたしって単純なやつだよ。先が思いやられるようにも思えるけれど、ま、なるようになるからね。
 いけてる高齢者目指してお互いできることからやっていきましょう。そう、ビンテージのワインみたいになれたらいいね。ファイト!! 目指すはビンテージ。

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