ヨガ3日目

アーユルヴェーダ
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 ヨガをやっている。3日目である。始めてからまだ3日しか経っていないから、手探り状態。でも、始めた。とりあえず、始めてみる。やってみる。そして、やってみて自分に合わなかったらやめればいいし、あとは自分次第だ。
 師匠のようになりたいと思えるか。何かを始める時には、このことは重要ではないかと思う。先生のようになりたいと思えないのに、その先生のやっていることをやろうと思う人はいないだろう。その点では、わたしの今のヨガの師匠のHIKARU先生は憧れである。と言っても彼女が出したDVD付きの本をわたしが買って、個人的に師匠として仰いでいるだけなのだけれど。だから、直接指導を受けているとか、そこまで本格的にやっているわけではない。だから、私淑なのである。わたしが一方的に師匠だと思っているだけなのだ。
 まず目を奪われたのは、本の表紙の写真である。師匠が写っているのだが、その体がとてもしなやかなのだ。美しくしなやかな身体。すらりとして、そして、付きすぎない程度にしっかりと筋肉がついている。けれど、マッチョではない。そういうガチガチの体ではなくて、みずみずしい感じがするのだ。若さ、しなやかなさ、血のめぐりの良さ。モデルの経歴もあるから、もともと手足が長い方だとは思うのだけれど、それがさらに洗練された形で磨き抜かれている。もちろん、ブヨブヨした無駄な贅肉などはない。一言で言うなら、ヨガの人。
 それに対して星さんは、と言うと、恥ずかしながら前屈した時に、床に手が付かない。体がガチガチで、筋肉こそ多少は気持ち程度付いているものの、しなやかさなどはるか彼方といった感じで、しょっちゅう腰が痛くなる慢性的な腰痛持ち。筋肉が固くなってしまっているのだと自分でも思う。腰痛と書いたけれど、執筆したり、読書したり、座っている時間が長くなると、腰が痛くなり出してくる。そして、首周りがカチカチになって凝ってくるのだ。これはもう一生付き合い続けていく持病みたいなものだとなかば諦めていた。
 でも、そんな体ガチガチのわたしだけれど、ヨガをやったら少しはやわらかくなっていって、しなやかな方向へと変わっていくんじゃないか。持病の慢性的な腰痛ももしかしたらだけど、良くなったり、治ったりするんじゃないか。そんな希望がわたしがヨガを始めようと思った理由だ。そして、何よりもわたしが最近凝り出しているアーユルヴェーダでは運動として、ヨガをすすめているのだ。アーユルヴェーダ自体がしなやかな生き方をすすめている。だから、その方法に従ってやっていったらきっとしなやかな人になれる。そんな思いなのだ。
 と書きつつも首が凝ってきた。血行が悪くなってきているのだろう。
 さて、始めて3日目のヨガだが、ここまでの感想を書きたいと思う。まぁ、あまり期待しないで聞いていただきたい。
 まず、呼吸というものを今までほとんど考えてこなかったことに気が付いた。ヨガはね~、鼻呼吸を休むことなくするんですよ。ヨガを始める前は、呼吸とかめんどくさいことはいいから、それよりもポーズをしっかりできればいいんじゃないの、などと思っていたけれど、どうやらヨガでは呼吸が大切らしいのだ。「吸って~、吐いて~」とDVDでは呼吸についての指示が細かくなされる。呼吸は大切どころか、ヨガの生命線だと言っても過言ではないんじゃないかって思うんだ。
 そして、呼吸に意識を向けることをヨガでするようになって、いかに今までわたしの呼吸が浅かったかということにも気付いた。いつも緊張している感じで、テンションが上がっていて、いわば戦闘モード。そんな状態では深い呼吸などしていなくて、浅い呼吸を短い間隔でしていたんだ。そのことに気付けたことは大きいな。今までほとんど一日中緊張しながらバタバタやっていたわたしだけれど、呼吸を変えることによってメリハリをつけて毎日を送れるようになりそうだ。今はバリバリ執筆。今はリラックス、っていう緩急が意識してできるようになるんじゃないかって思うんだ。
 で、ヨガで呼吸を意識するようになって、呼吸が精神状態に与える影響は大きいなってことにも3日目にして気付いたのだ。だから、ヨガを始めてわたしの辞書に「呼吸」という項目が新しく追加された。これからの人生をしなやかに生きていきたいと思うのなら、呼吸は外せないな。呼吸は大事だなって痛感したのである。
 次に、わたしは一日中ほとんど頭を休ませる時間をつくってこなかったな、ってことにも気付いた。いつも何かをグルグル、グルグルと、ああでもない、こうでもないと考えていて、安らぎの時間がほとんどなかったのだ。このDVDではヨガに入る前と終わりにリラクゼーションの時間を取る。その時間がとても心が落ち着くのである。わたしはこんなに心が落ち着く時間というのは初めてで、とにかく落ち着いて心が休まるのだ。キリスト教ではお祈りをするけれど、それとは違ったまさに無というか静寂な時間で日々の喧噪から離れて、心も体も魂も浄化されていくような、そんな感じがする。これは自分だけと向き合う時間だ。何て贅沢な時間なのだろう。神様と向き合う時間も好きだけれど、これにはまた違った趣がある。ひたすら自分を無の境地になって見つめる時間。そんな時間が持てるんだ。持っていいんだ、と発見の連続!!
 さらにまだヨガ3日目なのに、自分の体の感度(と言ったらいいのだろうか)が少しだけ上がったように思えるのだ。今までは体の感覚に無頓着で、活動しすぎてしまった後に自分がやりすぎて疲れていることにようやく気付くという感じだったのだけれど、今は体が凝ってきたとか、筋肉が強ばってきた、ちょっと調子が悪くなってきてるなっていうことに敏感になって感じ取れるようになってきたような気がするのだ。ヨガをやることによって、五感が前よりも鋭くなるということなのだろうと思う。自分の体と心の感覚を聴こうとする時間を持つことによって、そういった感覚が研ぎ澄まされていくのだろう。だから、ヨガをやっていくことによって、自分と前よりも上手に付き合えるようになっていくんじゃないか。そんな期待がわいてきているのである。
 ヨガ3日目で得た気付きはこんなところだ。まだほとんどヨガの右も左も分からないようなヒヨッコだけれど、それでも生きていく上で役に立つ有意義な気付きが得られたと思う。というわけで、毎日続けていくのはなかなか大変かもしれないけれど、できる範囲でヨガを引き続きやっていけたらいいな。美容とか健康意識の高い人がヨガをやる理由が何とな~くだけれどうっすらと感じ取れてきたかな。美しく、しなやかに、若々しく、なっていけたらいいな。星さんの挑戦は続く。

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