わたしの文筆活動

いろいろエッセイ
この記事は約4分で読めます。

「好評ですよ。」
 どうやら、わたしの文章が好評らしいのだ。もう一ヶ月ほど前のことになるが、教会で毎月発行している機関誌に寄稿したのである。
 その文章、かなり気を遣って書いた。神経を研ぎ澄まして持てる力のすべてを注ぎ込んだ。だから、たった1000文字くらいなのに2時間くらいかかった。これだけ時間をかけて書いた文章って、今までほとんどなかったな、っていうくらいにだ。
 教会の人たちはその文章についてこんなことを言ってくれたのだ。「面白かったよ」「良かったよ」「文才があるんじゃないですか」。
 おお、おお、おお!! 星さん、ブログの記事を頑張って書き続けてきたけれど、その努力がこのような形で実を結ぶとは。文章って一朝一夕ではうまくならないんだ。さぁ、うまい文章を書こうと思い立ってもすぐには書けないんだ。(と言いながらもわたしはまだ駆け出しですけどね。)
 わたしの今までの数十万文字にも及ぶ執筆の努力を生かせたのが本当に嬉しい。人生、無駄なことってないんだなって思ったよ。続けていればいいことがあるよ。やめなければ、あきらめないで継続していれば、報われるかどうかは別として、それは確実に人生の糧になる。
 精神保健福祉士のWさんに以前、「放送大学の勉強役に立ちそうもないからやめようかどうかと迷っているんです」と相談したことがあった。そうしたらWさんは「勉強したことは無駄にはならないですし、そのことが人間としての深みになっていくと思いますよ」と広い視点からアドバイスをしてくれた。
 それがまさにその言葉の通りで、文筆というのは総合力が問われるのだ。人間力と言ってもいいかもしれない。人間としてどのように生きてきて、何を考えてきて、どこまで到達できたのか。その真価を文章を書いている現時点において問われるのだ。
 また、文は人なり、とも言う。文章を読めばだいたいその人の人となりは大方掴めるものなのだ。だから、文章を書くというのは、わたしの思想を全裸で見せるようなことだと思うのである。文章というのは、その人の思想におけるいわばヌード写真と言っても誇張ではない。もちろん、服を着ているような取り繕った文章というものも、あるにはある。けれど、それでは読み手の心に響かない。それは太宰治の『人間失格』を読めばわかる。あの小説に太宰は自分のすべてを注ぎ尽くしている。自分にとって恥ずかしいことも赤裸々に書いているし、そこまで書いていいのかよ、っていうところまで告白している。わたしには太宰のように自分のすべてを文章にさらす勇気はないけれど、わたしがもし老年期に入り、自分の人生の総決算を小説でするなら、太宰くらいに書きたいものだと思う。そして、死ぬ直前まで文筆活動に勤しみたい。
 その頃、わたしがどうなっているかは今のわたしには分からない。でも、プロの物書きになることができていなくても、文筆活動は続けているんじゃないかな。もしかしたら最強のアマチュアになってたりして。80歳の星さんってどんな感じになっているのだろう、と今から楽しみで仕方がないのだ。
 最近、「今日は何を書こうかな」って考える時間がやってくるのが楽しみになった。頭の中でざっくりとしたプランを考えてとりあえず書き始めて、書きながら臨機応変に対応していく。文章って生き物だなぁって思う。なかなかプラン通りにはいかないところも面白いよね。その計画通りにいかない、ある意味、コントロールできないところに深みがあるのかもしれないなってね。100%思い通りの文章が書けてしまったらそれこそつまらない。いつも、完成度は60~70%の星なのだ。
 と言いつつも、冒頭の教会の機関誌に寄せた文章はすきのないもので、クオリティが高かったと自分でも思うなぁ。あ、その文章読みたい方はこのブログのコメント欄にメールアドレスを記載して、教会の機関誌に寄稿した文章が読みたい旨を書いてコメントしてください。メールにてその文章を送りますよ~。ってそこまでして読みたい人っていないと思うけどね。ま、一応、そんな感じでお願いします。
 わたしの文筆活動がこれからどうなっていくのか、は自分でもはっきりとは想像できない。学術論文の人になっているかもしれないし、小説しか書かなくなっている可能性だってある。あるいはひたすらブログの記事を書き続けている、とかね。
 これから先どうなっているか皆目(と言うのはちょっと言い過ぎだけど)見当がつかないからこそ面白いよ。わたしは日々いろいろなものを吸収しながら少しずつ自分の色を変えているから、それが何十年もすれば、相当違う人になっている可能性だって十分にある。でも、それがわたしの生き様であり、人生なんだから、まぁ、良しとしようじゃないの。
 深い意味で、面白い人になれていたらいいな。円熟味がある深い面白さを持った人に、ね。
 人生、面白くなるのはここからだよ。わたしはあともう少しで人生の折り返し地点、というところかな。楽しみです。うむ。

PAGE TOP