平凡も非凡もそれだけのこと

いろいろエッセイ
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 ある有名人が自分と一緒にお寿司を食べる権利を100万円くらいで売っているらしい。また、昔、テレビ番組の企画として某有名アイドルグループが一人のファンのためだけに一曲を150万円くらいで歌ったりもしていた(もちろんそのファンの人が支払う)。
 こういう話を聞くとイラっとしてしまう。まさに金の権化ではないかと思ってしまうのだ。
 わたしも一時期、人気者になりたいと思っていたことがあった。少し種類は違うのだけれど、作家などの文化人になって尊敬され喝采を受けたかった。平凡な一人の青年が抱く夢としてはよくある話だ。
 平凡であることは苦しい。何かをやってもほとんど注目してもらえないからだ。そして、自分よりも成功している人を見てはため息が出る。
 でも、ある本を読んでいて、成功している人にはまた違った苦しさがあることを知った。人気があればあるほど、多くの人から尊敬されていればいるほど、迂闊なことが言えなくなるし、行動も制限される。要するに収入源である自分の支持者、賛同者の顔色を常に伺うようになるわけだ。少しでもその作り上げられたイメージに反する言動を取れば、批判されて叩かれる。一見、お金や地位や名誉を得ていて自由を謳歌しているようだけれど、これはある意味奴隷だ。自分の商品の購買者の機嫌を損ねることは没落を意味する。
 そう考えると、平凡な自分も満更悪くないように思えてくる。人生はどう転がっても苦であって、完璧で欠点のない人生なんてない。平凡も非凡もただそれだけのこと。

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