成功

いろいろエッセイ
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 宝くじの一等賞3億円。もしもこれが当たり前の出来事だったら、みんな嬉しがるだろうか? 「また3億円かよ」と思うことだろう。
 それと同じように、社会的に何かにおいて成功することも滅多にできなくてまず無理。だからこそ、それは価値あるものなのだ。
 わたしが生きていて思うことは、何だかんだ言っても、人は相手を肩書きで見るんだなということ。これを否定的に考えるほうのわたしだって人をそんな色眼鏡で見てしまう。
 二人の文筆家がいるとして、一方は成功して売れっ子になり活躍している。もう一方はてんでダメで誰も見向きもしない。
 そんな対照的な二人。そして、後者はまさにわたしのことで、今までに1000記事近く書いてきたというのに、ほとんど読まれていない。放置プレイとはまさにこのこと。なぜか? それはわたしの書く文章がつまらないからだろう。面白くて魅力があれば、お金を払ってでも読みたいと思ってもらえるはずだから。
 でも、そんな成功とは無縁なわたしが海へ行き、その波をひたすら見ていると、「ま、いっか」と思えるから不思議なものだ。海は何かこうしろとか、ああしろとか、そんなことは何も言っていない。言っていないのに、多くの気付きを与えてくれて、優しく癒してくれる。そして、人生、世界、人間なんてものは波なんじゃないの、と穏やかに諭してくれているような。「成功しても、しなくてもそれはそれだけのことでしかないんだよ」というようにね。

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