男として生きていて痛感することがある。それは射精が精神に著しい影響を及ぼすということ。
射精ですか? 生々しくないですか? たしかに生々しいけれど、この3mlの液体は侮れない。
ヨガの禁欲でもよく言われるように、男性の場合、精液を温存することは活力を保つ上でも重要なことで、実際その通りだなとわたしも思う。
出す前は元気でやる気があったのに、出したらやる気がなくなって物事が億劫になる。それにポルノが加わると、そのやる気の失い方はさらに大きい。
時々、わたしはオスとしてたくさんのメスと交尾して自分の子孫をできるだけ多く残すために生まれてきたのかなと思う。そう思ってしまうほどなのだから、男にとって禁欲というものは難行なのだ。
でも、最近のわたしは別に自分の遺伝子を残さなくてもいいやと思うようになってきた。自分の子どもや孫の顔を見たいとか、そういう気持ちはほぼゼロ。それよりは、自由気ままに生きていきたいと思うのだ。
それに今から急いでパートナーを見つけて子どもを作っても、わたしは今40歳だから、その子どもが成人する頃には60歳になっているわけでして。あと、ここはすごく重要なところだけれど、パートナーとか子どもが困らないようにちゃんと仕事をしようなんていう気持ちもない。
わたしの3ml。あと死ぬまでにわたしは何回射精できるのだろう? 最後の晩餐ならぬ最後の射精はどんな感じで? 下世話ですね。御免。
1983年生まれのエッセイスト。
【属性一覧】男/統合失調症/精神障害者/自称デジタル精神障害/吃音/無職/職歴なし/独身/離婚歴なし/高卒/元優等生/元落ちこぼれ/灰色の高校,大学時代/大学中退/クリスチャン/ヨギー/元ヴィーガン/自称HSP/英検3級/自殺未遂歴あり/両親が離婚/自称AC/ヨガ男子/料理男子/ポルノ依存症/
いろいろありました。でも、今、生きてます。まずはそのことを良しとして、さらなるステップアップを、と目指していろいろやっていたら、上も下もすごいもすごくないもないらしいってことが分かってきて、どうしたもんかねえ。困りましたねえ、てな感じです。もしかして悟りから一番遠いように見える我が家の猫のルルさんが実は悟っていたのでは、というのが真実なのかもです。
わたしは人知れず咲く名もない一輪の花です。その花とあなたは出会い、今、こうして眺めてくださっています。それだけで、それだけでいいです。たとえ今日が最初で最後になっても。