10:25 森の公園にて
公園に来るまでの道で空を見上げたらそれはそれは大きくて、雲ももくもくとしていて、自分をすごく小さく感じた。
毎日毎日、あれをやらなきゃ、これをやらなきゃと自分のことで頭が一杯で、まるでこの世界が自分を中心にして回っているかのように考えてしまっていたけれど、自分というものは本当に小さくて、そして大きな大きな自然の中の一部でしかないことに気付けた。
空をぼーっと眺めていたら、わたしがやらなければならないことなんて、ただ自分でそう思い込んで焦っていただけで、本当はそんなものなかったんだ。強いて言うなら、衣食住をして生きることくらいでそれ以外はおまけみたいなものでしかない。自分であれをやらなきゃ、これをやらなきゃと忙しくしていただけで、それらを脇へ置いてみると、生きるための時間はたっぷりとある。
やりたいことはある。たくさんある。でも、やらなければならないことは、それも本当に必要なことはわずかしかない。
公園を流れていく風が心地いい。その風によって葉っぱや枝を揺らしている木々の音も耳に何とも言えない安らぎをもたらしてくれる。
もうこうなると誰が社会的に成功しているかとか、どれだけ稼いだかとかどうでもいい。やりたい人は好きにやっていておくれ、という感じだ。広い青空の下ではお金がどうとか、そんなことはどうでもよくなる。
公園のベンチに座っていると、もちろん服を着ていて裸ではないのだけれど、自然の中で裸になってくつろいでいるような気分になる。
何ていうか、この公園で過ごせている今というこの時が素晴らし過ぎて何も足りないものがない。もっとこうあったらとか、これがほしいとか、そういうものが何も浮かんでこない。おそらく心が満たされていて、今、幸せを感じることができているんだろうな。
どんぐりが落ち始めていた。秋が近付いてきたようだ。何せまだ30度の日が続くものの、9月も中旬なんだから、もっともなことだ。
また公園に来よう。さて、帰るか。
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1983年生まれのエッセイスト。
【属性一覧】男/統合失調症/精神障害者/自称デジタル精神障害/吃音/無職/職歴なし/独身/離婚歴なし/高卒/元優等生/元落ちこぼれ/灰色の高校,大学時代/大学中退/クリスチャン/ヨギー/元ヴィーガン/自称HSP/英検3級/自殺未遂歴あり/両親が離婚/自称AC/ヨガ男子/料理男子/ポルノ依存症/
いろいろありました。でも、今、生きてます。まずはそのことを良しとして、さらなるステップアップを、と目指していろいろやっていたら、上も下もすごいもすごくないもないらしいってことが分かってきて、どうしたもんかねえ。困りましたねえ、てな感じです。もしかして悟りから一番遠いように見える我が家の猫のルルさんが実は悟っていたのでは、というのが真実なのかもです。
わたしは人知れず咲く名もない一輪の花です。その花とあなたは出会い、今、こうして眺めてくださっています。それだけで、それだけでいいです。たとえ今日が最初で最後になっても。