サステナブルファッションとか言われても

いろいろエッセイ
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 最近、女優の広末涼子さんが活動を再開したらしい。わたしはそのことを某週刊誌によって知り、おぉと歓声を上げた。ついにこの時が来たか、と。
 彼女は今までの事務所を退所して、新たに事務所を設立したようで、何とファンクラブも新規開設するという。
 そこまではいい。彼女の長年のファンとしてそれらは喜ばしいことのようにわたしには思えた。
 が、YouTubeで彼女の一番新しい動画を見た時、心底がっかりさせられた。その動画はサステナブルファッション(持続可能なファッション。人や環境に優しいもの)の宣伝をしていて、彼女は地球に優しくとかそういった美しいことを言っていた。何か彼女がきれいなことを言えば言うほど、説得力がなくてただ、つーっと言葉が滑っていく。
 当たり前だけれど広末さんは生活に困ってはいない。ちょっとした洋服が2、3万円もするサステナブルファッションは彼女にとっては決して高いものではないのだろう。でも、普通の人がそんな洋服をポンポン買っていたら暮らしていけないのは言うまでもないこと。
 そう考えるとわたしが街まで行ってヨガを習っているのはすごく贅沢なことだ。そして、わたしが時々奮発して駅の近くのパン屋さんでパンを買おうと思って見ていると、そこをたくさんの人たちが通勤なのだろう。そのパンには目もくれずに足早に通り過ぎていく。その時、あぁこれが現実なんだなと思う。サステナブルファッションどころか、おいしい焼きたてパンさえも彼らにとってはきっと贅沢でしかないのだ。
 わたしのファンクラブへ入りたいという思いはいつの間にかしぼんでいた。ま、当然か。

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