わたしの机の上には一個の石がある。今日、ヨガの帰りに海で拾ってきたんだ。
石を見ていると、何だかこの世の喧噪から別世界へと解き放たれるようだ。
石の周囲に静かな静かなエネルギーが漂っている。エネルギーというよりも空気が。
わたしはブログの記事を書いているわけだけれど、今、一生懸命だ。一生懸命に文章を紡いでいる。だから、少しセカセカしている。カリカリまではいかないものの、ちょっぴりセカセカ。そんなわたしをこの石は静かに見守ってくれている。
この石は石としてどれほど長い時間を過ごしてきたのだろう? それはそれは長い時間だと思う。40歳のわたしを前にしてこの石の年齢はそんなものではない。もっともっと年上。人類が誕生した頃にはもうこの石はこの世界にいたのだろうか? 石のことにあまりにも無知なわたしはそんなとりとめのない想像をする。どこから来たのだろう? いつから石をやっているのだろう? 石になる前は一体、どんな姿だったのか?
まさに悠久の時の流れを経てきたこの石を前にして、わたしもまだ40歳でありながらもこの石と同じようにわたしの中を悠久の時が流れている。わたしもこの石も宇宙の星くずから出来ているのだから。
石には静かな説得力がある。ただそこにいるだけで何物も寄せ付けない、流行り廃りなどとは隔絶した存在感がある。
今、この石は何を思っていて、どんな心持ちでいるのだろう? お釈迦様のような柔和な微笑。そんな穏やかな静けさをわたしは感じる。
1983年生まれのエッセイスト。
【属性一覧】男/統合失調症/精神障害者/自称デジタル精神障害/吃音/無職/職歴なし/独身/離婚歴なし/高卒/元優等生/元落ちこぼれ/灰色の高校,大学時代/大学中退/クリスチャン/ヨギー/元ヴィーガン/自称HSP/英検3級/自殺未遂歴あり/両親が離婚/自称AC/ヨガ男子/料理男子/ポルノ依存症/
いろいろありました。でも、今、生きてます。まずはそのことを良しとして、さらなるステップアップを、と目指していろいろやっていたら、上も下もすごいもすごくないもないらしいってことが分かってきて、どうしたもんかねえ。困りましたねえ、てな感じです。もしかして悟りから一番遠いように見える我が家の猫のルルさんが実は悟っていたのでは、というのが真実なのかもです。
わたしは人知れず咲く名もない一輪の花です。その花とあなたは出会い、今、こうして眺めてくださっています。それだけで、それだけでいいです。たとえ今日が最初で最後になっても。