たぶん悪いヤツではない

いろいろエッセイ
この記事は約5分で読めます。

 最近、このブログで大きく変わったところ。気が付いてもらえました? そう、連絡フォームを作ったのです。ブログのトップページのメニューに「Contact」という項目を作ってわたしへの連絡ができるようにしたわけでして、ご意見、ご感想などなど募集しておりますので、どしどしお送りください。
 と書きながらも現在そのフォームから送られてきたメッセージは3通のみ。で、さらにその3通が同一人物からで、何とあのわたしの心を以前にかき乱したYからのものだった(Yと呼び捨てにするのも気が引けるので以下「Yさん」と呼ぶことにする)。
 わたしにとってYさんは働け働けの「働け教」の伝道師のような人で、事あるごとにわたしにこのブログを通して「働け」「働け」と幾度もアドバイスではなく、本人曰く警告をしてきた。けれども、当時のわたしはその執拗なまでにネチネチ来て、しかもケチョンケチョンにけなしてくるその文章に敵意と悪意を感じて無視することを決めて、メッセージフォームの類はすべてやめたのだった。
 それから1年くらいは経ったのだろうか。ともかく時が過ぎるのは早い。昔はあれほど嫌だったYさんの批判コメントが何だかありがたいから不思議だ(笑)。おそらく彼は変わっていないだろうからわたしが変わったのだと思うのだけれど、人というものは変わっていく。いや、刻々と変化していてまさに諸行無常。
 どうしてそう思うようになったのかと自分なりに分析してみると、Yさんはわたしに無関心ではなくて関心を持ってくれているんだなということをわたし自身が思えるようになったからではないかと。毎日のように街へヨガをしに出掛けているとね、本当に殺伐とした無関心の冷たさを感じるわけですよ。たしかマザー・テレサが言ったことだったと思うけれど、愛の反対は敵意でも憎悪でもなくて無関心ではないか、という鋭い洞察があって、そのことを日々感じていたという次第なのです。
 去年の夏頃だったと思う。その日、台風の影響でものすごく風が強かった。もちろんお天気は雨。傘をさしているのが大変なくらいの強風だった。で、その日にわたしが傘をさしていたら傘が少し壊れてしまった。完全に使えないところまでは壊れはしなかったものの、新しい傘がほしいなと思う。そう決まればコンビニへ行こうとなるのは自然の流れで、ハイ、傘を買いました。ハイ、さしました。と、次の瞬間、衝撃的な出来事が起こった。何と新しい傘をさし始めてから20秒くらいで大破したのだ。あの、買ったばかりなんですけど。しかも、そのコンビニの傘、「風に強い傘」と書いてあったから買ったんですけど。1500円くらいはしたんですけど。あまりにもすぐに壊れてしまった傘を手にしばし立ち尽くすわたし(傘のボタンを押すと自動で開くタイプを買ってしまったのが間違いだった)。が、その様子を見ていた数人の人たちは完全にシカト。無視。昔、一世を風靡したお笑い芸人の小島よしおの「そんなの関係ねぇ」というフレーズそのものの対応を彼らは取った。目の前で誰かの傘が壊れようが「でも、そんなの関係ねぇ」で「大丈夫ですか?」と聞いてくれる人はいなかった。あー、都会って殺伐としてますね。すんごくドライですね。そんな風にその時思ったのだった。
 結局その傘は新しい傘に交換してもらった。でも、その交換してもらった傘は大破した傘と同じやつで、不安でさせるわけがなかった(コンビニで返金は認められず、同じ傘と交換することならできると言われた)。
 さて、話を戻しましょうか。Yさんは相変わらずでそれはそれで毒舌家なのは変わっていない。とにかくわたしのことをすべからく批判する内容のメッセージで、ことごとく否定していた。でも、否定したり批判するというのは少なくともわたしに対して関心を持ってくれていることだけはたしかで、わたしのことが気になっている。もっと好意的に受け止めて表現するなら、わたしのことを気にしてくれているのだ。別にわたしに働けと言ったところで何かがもらえるわけではない。わたしに意見したり、批判をするだけで1000円もらえるとしたら、ケチをつけるところがなくてもこぞってお金のために多くの人が意見して批判することだろう。まぁ、わたしを批判することによってYさん自身がわたしよりも優位に立てたことに喜びや満足感を、つまりは自分の価値を相手をけなすことによって相対的に高めることができるというメリットはあるだろうとは思う。でも、どこかその批判に、Yさんの憎めないお節介な感じの人情のようなものを見たような気がしたのだ。しかも、そのメッセージは二言三言ではなくて結構長かった。わたしが1回で送信できるメッセージの文字数を制限してあったものだから複数回に分けて送ったのだとしても、つらつら、つらつら長かった。
 わたしたちは当たり前だけれど、どうでもいい人のためには時間や労力を使ったりはしない。ただ無視をして「知らない」「興味ない」「関係ない」と無関心でいればいい。それをわざわざ自分の時間を割いて長文を書いて送ってくる。Yさんにとってのわたし(星のこと)はどういう存在なのだろうと推し量ってみると、大衆の中に埋もれている背景のような人物でないことだけはたしかで、やはり気になっているのだろう。気になって仕方ないのかどうなのかは分からないにしても、気になっている。それだけは事実。
 その文章からはわたしの記事をよく読んでくれていることが伺えてそのことも何だか嬉しかった。あぁ、天の邪鬼で、自分が興味や関心がある人に対してこういう風にしか接することができない感じのYさん。不器用な人ではないかと思う。なんて書いたら、「それは断じて違います。あなたのことが嫌いなんです」みたいなまたへそ曲がりなことを言われそうだけれど(笑)。というか、わたしのことが本当にどうでも良くて、思い浮かべるだけで吐き気さえして気持ちがくさくさしてくるくらいだったら、去ってくれればいいだけだし、もう既にこんな長文メッセージなんか送らないでわたしの元を去っているはず。
 なんて好意的なコメントを書きつつも、Yさんと友達になりたいとわたしが思っているかと言えば微妙だ。ものすごくクセがあって面倒くさそうな人だし、こう言うのも何だけどすごく物事に対してこだわりもありそうだから、結構付き合うのが大変そうだなって思う。でも、悪いヤツではないような気がする。悪いヤツではないんだけれど、だからと言って特別に親しくなりたいかと言えばどうなんだろうみたいな感じだ。初対面の相手に「働け」と言ってしまう人はなかなか手強い人だろうと思う。
 というわけでして、わたしに関心がある方やお近づきになりたい方はぜひぜひメッセージを送ってください。ただし、わたしはYさんと同程度かそれ以上にクセがありますのでそのことはお忘れなく。
 ともかくYさんのご希望通り(?)に星のお仕事計画は順調に一歩一歩進んでおりますので、また近いうちにこのブログでご報告できるかと。はじめてのおつかい、ならぬ、はじめてのお仕事がどうなるのか不安ももちろんございますがやっていく所存でございます。
 ではではYさん、お元気で。あえて反論はせず、不躾ながらこの記事をあなたへのお返事とさせていただきます。では。

PAGE TOP