生きよ

キリスト教エッセイ
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 大切なのは人からどう思われるか、じゃなくて、自分がこの人生を納得できたかどうか、ということじゃないのか。
 わたしは死ぬ前に「あぁ、いい人生だったな」と後悔することなく安らかに死んでいけるのか。
 わたしがやりたいこと。それは文章を残すこと。自分の存在意義をそこに示すこと。
 仮にわたしが文章を残したとして、それが一体何になるのか? だから何? それがどうした? という話になるのかもしれない。
 人生はある意味、割り切って考えてしまうなら自己満足なのかもしれない。
 だから、「それが何なの?」と言われてしまうとどうしようもないのだ。
 生きた証なんて残したところで意味がないだろう、と反論してくる意地悪な人もいるのかもしれない。
 たしかに1億年後にはわたしの文章は残っていないだろう。あの芥川でさえもおそらく残っていない。だとしたら、何のために心血注いで文章を紡ぎ上げるのか。すべては無駄なのか。意味がないのか。1億年後に残っているものなんて、そんなものない。
 わたしたちは何のために今日もこうしてあくせく生きているのだろう。この巨視的な視点から考えると分からなくなってくる。
 すべては、すべてのものは無意味なのか?何のために人類は存続しているのだろう。分からない。
 わたしたちはともすると、近視がちになって数十年という枠組みの中で物事を考えてしまう。でも、それで本当にいいのか。もっと広く見渡すことも必要なのではないか。
 この世がとても不可解なものに見えてきた。
 どうせいずれは滅亡するのにあくせく生きている人間たち。天文学的な時間が流れればすべてが忘却の彼方。それでも人間は生きる。何のために? 何で絶望しないでやっていけるの? 現実を見ろってこと?
 天国という観念もこれには役に立たない。まるで現世が天国に入る前の茶番のような、そんな感じがしてくる。前置きはいいから、とにかく天国にしてほしい。
 人生百年時代と言われて久しいが、何のためにこの数十年を生きるのかがわたしには分からない。
 何のために生きるのかみんな分かっていないのに、思考を殺して、今を懸命に生きている。仕事して、結婚して、マイホーム建てて、子どもを持ってと夢を思い描いて生きている。でも、それって何のため? 何のためにそんなにあくせく頑張ってるの?
 目的。目的がなければ何かをなすのは無意味なのだろうか。目的がなければいけないのだろうか。
 意味のない人生は意味がないのか。価値がないのか。
 意味とは誰かにとっての意味である。
 意味。それは自分で見出すものだ! あるいは神様が決定されることだ。
 自分で自分の人生に意味がないと思えば、意味がない。(わたしにとっては意味がない。)誰かがわたしの人生に意味がないと思えば、意味がない。(その人にとっては意味がない。)多くの人がわたしの人生に意味がないと思えば、意味がない。(多くの人にとっては意味がない。)
 だから、世界中の自分以外のすべての人がわたしの人生を意味がないと断定したとしても、わたしがそれに同意せず「わたしの人生には意味がある!」と叫んだなら、わたし以外の人にとっては意味がなくても、わたしには意味があるのである。
 だが、たとえ自分を含む世界中のすべての人がわたしの人生を意味がないと思ったとしても、神様だけはそれに対して力強く「否!」と言ってくださる。わたしは神様がお造りになられた作品だ。だから、その作品であるわたしをけなすことは造り主の神様をもけなすことになるのだ。誰が何と言おうと神様だけはわたしの存在価値を全肯定してくださる。それだけで十分じゃないか。全知全能の存在がわたしの人生を意味があると言ってくれているのだから、その判断は絶対的に正しいだろうと思う。
 神様がわたしに「生きよ」と言ってくださっているような、そんな感覚に包まれている。
 あくせく生きている人間たちをお造りになられたのは神様だ。だから、神様は人間が生きることを、つまりは人類が存続していくことを絶対に望まれている。でなかったら、旧約聖書の創世記の洪水の出来事みたいに滅ぼしてお終いにされていることだろう。神様の御手の中にいるわたしたちなのである。つまり、神様はこの世界が続いていくことを願われているのだ。
 わたしの人生は短いが、意味があるということがはっきりとしたので意気揚々とこの人生を生きていきたい。そして、苦しくなったらこの文章を読み返すようにしたいと思う。
 自分の人生に意味があると思えることはとても大きい。
 わたしの人生には意味がある。そして、あなたの人生にも意味がある。だから、上を向いて歩いていこう。きっといいこと、あるから。


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